病気の原因は体の糖化!その真相とは?
体の糖化が引き起こす様々な病気
体の中で余分な糖分がたんぱく質とくっつくと糖化最終生成物(AGEs)と呼ばれる物質が生成されます。これが糖化という現象です。たんぱく質は人間の体を作っている大切な栄養素。筋肉、臓器、脳、皮膚、骨や歯、髪の毛、爪など体のあらゆるものがたんぱく質でできています。このためたんぱく質でできているすべての部分に糖化が影響する可能性があるのです。
糖化が進むと引き起こされる病気として次のようなものがあげられます。
- 動脈硬化
- 血管の内膜で糖化が進むと血管の弾力が失われて厚く硬くなり動脈硬化を起こします。動脈硬化が進むと心筋梗塞や脳梗塞など深刻な病気の原因になります。
- 骨粗しょう症、関節炎
- 骨のコラーゲンが糖化すると骨の強度が下がり、骨粗しょう症になります。またコラーゲンが糖化すると軟骨がすり減り関節炎になります。
- 白内障
- レンズの役割をする水晶体がにごって目が見えにくくなる病気ですが、糖化はにごりの原因になります。
- アルツハイマー型認知症
- 脳内のたんぱく質が糖化すると老人斑という斑点ができ、この斑点が広がると神経細胞が破壊され認知症を引き起こします。
- 肌のシワ、たるみ、くすみ
- たんぱく質の一種であるコラーゲンは肌のハリのもと。このコラーゲンが糖化すると、弾力がなくなりシワ、たるみが出てきます。また糖化したたんぱく質は褐色になるためくすみの原因にもなります。
- 抜け毛、切れ毛、白髪
- 毛髪を作っているケラチンもたんぱく質の一種。ケラチンが糖化すると抜け毛や切れ毛、白髪が増えます。
- 糖尿病の合併症
- 高血糖状態が続いている糖尿病では、糖化が進むと3大合併症と呼ばれる網膜症(失明の危険)、腎症(透析の可能性)、神経障害(手足のしびれ)になる危険が高まります。
糖化を防ぐ5つの方法
1、糖質を控える
砂糖を控えればよいと思いがちですが、炭水化物も食べると糖分に変換されるので糖質です。またジュースなどの原材料によく書かれている「果糖ブドウ糖液糖」はブドウ糖よりも消化吸収の早い糖質なので注意が必要です。
2、AGE値の高い食品を避ける
AGEとは糖とたんぱく質が加熱されてできた、老化を早める原因物質です。特徴は焼き色や焦げ目が付いているもの、香ばしいもの。トースト、フライドポテト、トンカツ、唐揚げ、ポテトチップス、ステーキ、焼き鳥など揚げ物や焼いた物はAGE値が高くなります。
3、食べる順番に気をつける
糖化を防ぐには血糖値を上昇させないことです。そのために重要なのが食べるものとその順番。サラダや根菜スープなどの食物繊維→肉や魚などのたんぱく質→ご飯やパンなどの糖質、という順番で食べると血糖値の上昇を抑えることができます。
4、適度な運動をする
血糖値は食後1時間の間がもっとも上昇するので、このタイミングに適度に体を動かすことで、血糖値の上昇を抑えることができます。ウォーキングやエアロビクスなどの有酸素運動がおすすめですが、軽いストレッチや片付け、掃除などで体を動かすだけでも違います。また紫外線には注意が必要です。冬の弱い紫外線を数分浴びただけでも糖化は進みます。ウォーキングをするときは紫外線対策を忘れないようにしましょう。
5、ストレスをためず睡眠をしっかりとる
過度のストレスはホルモンバランスを崩し、血糖値を上げてしまいます。血糖値が高い状態が長く続くほど糖化は進みます。ヨガや音楽、読書などストレス解消法は人それぞれだと思いますが、日頃からストレスをためないようにすることが大切です。また良質な睡眠をとることはアンチエイジングにもなりますが、糖化も防いでくれます。夜はリラックスして睡眠をしっかりとりましょう。